令和5年5月吟行

~新緑の安佐動物公園~

 新型コロナが5類相当に変わり、行動制限もほとんどなくなり、気持ちも少し開放的になるようです。
 ちょっと心配していた雨も去り、そこまで暑くもなく、ちょうどいい散策日和となりました。
 緑が目に鮮やかで、また、檻の中の動物だけでなく空からは時鳥や四十雀も聞こえてきたりして、目も耳も楽しいひとときでした。

 句会は、食堂の外の風薫るベンチで。
 選句用紙に蟻が登ってきたり、頭の上に葉っぱが降ってきたりするのも、アウトドアならではです。

 
 俳句が生まれる瞬間に立ち会うことができるのが「吟行」です。初心者の方には特に、吟行への参加をお勧めしたいと思っています。
 日常を離れてちょっとだけ遠出して詩作に耽る「大人の遠足」に、参加してみませんか。

・広島市安佐動物公園
 http://www.asazoo.jp/

栴檀の花の香りが心地よく

ライオンの夢は夏野を駆け回る    裕之
猿ならば噛むことも愛風薫る     明恵
新緑や相思相愛キリンの目      英子
山滴る象は尿(しと)してけろりくわん    あつ子
水牛とにらめつこしましよ夏初め   奈央子
ゴビ砂漠恋ふるラクダの涼しき目   瑠美子
片陰やバクの背中の黒と白      苦楽
かちかちの獅子の肉球緑さす     新治
立姿初夏を招くやフラミンゴ     五郎
くちなはに注意せよとの藪小道    康明
ライオンのペタリ伏せたる五月なり  はるか

2023/5/27