令和5年11月定例句会

兼題「柚子」

ミカン科の常緑小高木の実で、外皮に凹凸がある。黄熟したものは独特の芳香と酸味が好まれる。果皮は吸い物に浮かせたりし
て香りを楽しみ、果肉は搾って酸味料とす
る。
(合本俳句歳時記第四版より)

立冬を間近に控えるというのに、いまだに夏日を観測するような今年の11月。
歳時記との季節のずれが大きくなりすぎると、俳句を作るのにも影響が出るような気もします…


今回は、東京大会の報告、公民館祭りの連絡調整、吟行の案内、忘年会の調整、グループ活動体験講座の意向など、検討事項が盛りだくさんでした。
秋は文芸も含めて芸術分野は特に忙しくなりますね。

今月の兼題は「柚子」。
お料理にこの香りが添えられていると、秋も深まってきたな、冬が近いな、という気がしてきます。

たくさんいただいた柚子はジャムに

主宰の句

夕暮れの匂ひの柚子を拾ひけり  日差子

主宰特選句

白菊の花心に白の濃かりけり   裕之

流星の尾や美しき空の創     瑞憲

足早に老いは来れり柚子熟るる  あつ子

互選高得点句

秋風のかよふ茶室の釜温む  明恵

落し水夕日沈めて帰りけり  千恵子

その他のメンバーの句

新大久保の味濃き風や暮の秋    新治
木犀や夜のかをりは恋に似て    千都子
秋闌くやスターバックスラテの泡  奈央子
秋雨のしろがねに浮く東寺かな   晶子
聡明な少女の好きな木の実かな   英子
戦など些事と蓑虫雨に垂る     苦楽
秋日和ペダル踏みつつ買物へ    瑠美子
柚子添へて膳の華やぐ夕餉かな   はるか
家裏の草むら飾る野菊かな     孝女
晩秋や玉葱植ゑの畑仕事      五郎
秋深し三年越しの白木山      康明

2023/11/5