令和5年11月吟行

~安芸国分寺跡・酒都西条~

 安芸の国分寺が置かれていた東広島西条を訪ねました。
 先日まで季節外れの暑さが続いていたところですが、今日は極端なお天気となりました。
 初雪を喜んだと思ったら猛吹雪に襲われ、そうこうしているうちにすっかり綺麗な冬晴が見られたり…
 紅葉はまだこれから、という状況でしたので、秋~冬本番の季語をまとめて体感できた一日でした。
 冷えた体に、お昼の熱々の串揚げの沁みたこと。忘れがたい思い出になりました。
 

 俳句が生まれる瞬間に立ち会うことができるのが「吟行」です。初心者の方には特に、吟行への参加をお勧めしたいと思っています。
 日常を離れてちょっとだけ遠出して詩作に耽る「大人の遠足」に、参加してみませんか。

歴史を感じながら歩く
季語(吹雪)を浴びる

木守柿天平の土黒々と       康次
日照雨かな老いの輝き冬紅葉    苦楽
句帳閉ぢ開いて閉ぢて悴みて    新治
初雪ややさしさひとつ手に受けし  はるか
酒の香を纏ひてほのと石蕗の花   千惠子
寒造をとこが仕込むをんな酒    裕之
棟方のラベルの楽し冬もみぢ    英子
霜月や過ぎ去る貨車のゆつくりと  瑠美子
千年を遡りつつ落葉道       あつ子
寺に行く道の両側石蕗の花     康明
冬ざれや寺跡の杭は均等に     奈央子
石鳥居浮かせて続く紅葉道     孝女

2023/11/18