令和6年1月定例句会

兼題「初雀」

正月の雀。身近にあっていつも聞き慣れている雀の鳴き声も、元日にはめでたく聞こえる。軒先などで見る姿も愛らしく感じられる。
(合本俳句歳時記第四版より)

今年こそ穏やかに平和な一年になりますように、と祈ったばかり。
日常というものの儚さを感じるとともに、その大切さを噛み締める年明けとなりました。
一日も早い復興をお祈りいたします。


初句会の兼題は初雀。
都市部ではなかなか見ることがないので、何と取り合わせるかが鍵になりそうな題でした。

句会後は東京の上田日差子主宰とビデオ通話にて御慶を交わしました。
新しいツールも、うまく活用していきたいですね。

輪になって、真剣な表情

主宰の句

生垣を珠と零れて初雀  日差子

主宰特選句

一羽づつ日を纏ひたる初雀   千惠子

北辰のぴしと定まる除夜詣   新治

空よりも人が好きなり初雀   瑞憲

互選高得点句

ひととせの重み厚みや初暦  あつ子

熱燗に心の皺をのばしけり  英子

その他のメンバーの句

友逝くと妻の言の葉息白し    裕之
大年の海猫さわぐ港かな     晶子
垂り雪峡は怒涛の谺く     苦楽
庭木より屋根へと跳ぬる初雀   明恵
初雀一茶になりて遊びたし    瑠美子
初雀小さき幸ひ見つけたり    奈央子
今以て報恩講の御焦げかな    康明
雪ん子の化現のごとし寒牡丹   康次
神楽鈴のごとき万両振りにけり  啓子
門松や職人技の斜め切り     五郎
待ちゐるにいづこに行くや初雀  孝女
初雀チュンチュン声も愛しきぞ  はるか

2024/1/7