令和6年6月吟行

~やまだ屋おおのファクトリー~

 廿日市市大野にある、もみじ饅頭やまだ屋さんの製造工場「やまだ屋おおのファクトリー」を訪ねました。
 JR大野浦駅から歩いてすぐです。建物の近くまでくると、外まで何となく甘い香りがしてきます。

 やまだ屋の餡は小豆の皮を取っているから淡い色合いであること、創業者はラクさんという女性であったこと(和洋折衷ブランドRAKUはこれに由来)、味のバリエーションが業界最多であること等を、丁寧に軽妙に説明いただきました。
 次々に饅頭が出来上がる工程は、いつまでも眺めていたくなるような光景でした。
 句会は、敷地内にあるお茶室「早瀬庵」をお借りして。
 このお部屋は2019年竣工とありました。杉の香りが心地よい美しい空間でした。

 やまだ屋
 

 俳句が生まれる瞬間に立ち会うことができるのが「吟行」です。初心者の方には特に、吟行への参加をお勧めしたいと思っています。
 日常を離れてちょっとだけ遠出して詩作に耽る「大人の遠足」に、参加してみませんか。

お土産もたくさん買い込んで

こし餡の淡きむらさき梅雨の空  奈央子
こし餡もつぶ餡も好き額の花   瑠美子
饅頭の正体見たり七変化     あつ子
饅頭の出来たて並べ夏暖簾    千惠子
大雨に追はれて作る夏の句や   康明
優しさの色のこしあん桐の花   新治
山影の靄にしづみて合歓の花   裕之
金型の焦げにも甘き香り夏至   瑞憲
桐葉菓の仄かな甘さ梅雨に入る  英子

2024/6/22