令和6年8月定例句会
兼題「百日草」
キク科の一年草で、七~九月、枝ごとに華美な頭状花をつける。一重・八重・ポンポン咲きの大輪・小輪があり、色も紅・紫・白など豊富。花期の長いのが特徴である。メキシコ原産。
(合本俳句歳時記第四版より)
今回の兼題は「百日草」。
花期が長いことが花の名の由来です。
ただし一つの花が100日咲き続けるということではなく、ポンポンと次々にたくさんの花が咲き、長い期間花壇をにぎわせてくれる、ということのようです。
可愛らしい見た目ですが、暑さや乾燥にも負けないタフな花です。
今回のメンバーの句は、こんな特徴から連想される出来事と取り合わせたものが多かったように思います。
身近に見る花ではありますが、そのものを詠むのはなかなか難しいです。
句会後はいつもより少し時間を延長し、今後の予定(公民館まつり、体験講座等)の確認と、ランブル全国大会への呼びかけを行いました。
そして毎年恒例の暑気払いへ。
本当に連日猛暑日が続いていますが、みんなで食べて飲んで喋って、楽しい時間となりました。




主宰の句
百日草いささか己が色に飽き 日差子
主宰特選句
さびしさの色に転げて真桑瓜 新治
口喧嘩負けぬいもうと百日草 明恵
ふるさとの海の瑠璃いろ蜥蜴の尾 瑞憲
互選高得点句
遠雷にまづ気づきたる猫の耳 英子
海月ただよふ無心とも無念とも 新治
その他のメンバーの句
恋をする姉に憧れ百日草 みなみ
百日草無縁墓に誰が供へしや 苦楽
風をきく水辺のカフェや夏灯 晶子
終戦の日に飛び立つた十一機 ⑦パパ
万緑の水面に響く御射鹿池 奈央子
蟬時雨分け入る森の文学館 裕之
サラダ盛る玻璃の大皿朝の蟬 あつ子
含羞草眠らせてゐる小さな手 千都子
ナイアガラ空をはみ出す虹立ちて 恵実
草刈りや刈つて刈つても伸ぶる草 五郎
子規庵の土間に一鉢百日草 瑠美子
待たすのも待つのも極暑駅ホーム 千惠子
切れ味をトマトに試すペティナイフ 啓子
今朝摘みて何日までの百日草 康明