令和6年9月定例句会

兼題「枝豆」

熟す前の青い大豆。枝ごととることから枝豆という。さやのまま塩茹でにして食べる。

(合本俳句歳時記第四版より)

8月は吟行会がありませんでしたので、およそ1か月ぶりの対面です。
俳句は(少なくとも結社ランブルでは)旧暦に沿って動きますので、8月上旬から既に秋。9月となると秋なかば、ということになるのですが、現実と体感はまだまだ夏の盛り。
35度以上の猛暑日も続いていて、うんざりしますが、その分、秋の到来を心から喜べそう。

今回の兼題は「枝豆」。
ビールのおつまみに欠かせないので、夏の雰囲気を帯びた季語ですが、秋に区分されています。
暑い暑い秋には、取り組みやすい季語だったかも。

子どもも大人も大好き

主宰の句

枝豆や記憶の中の父の指  日差子

主宰特選句

秋澄むや五橋のアーチせり上がり  晶子

ビードロの音いろ色なき風の中   千恵子

いかるがの佛面長秋の風      裕之

互選高得点句

核心に触れず枝豆いくつ喰む  明恵

かなかなや正座に点す仏の灯  晶子

愚痴以上口論未満月見豆    新治

その他のメンバーの句

ワンテンポ遅れて踊る子が我が子    ⑦パパ
終章のとつと休止符秋の蟬       苦楽
残る蟬がむしやらに鳴くがむしやらに  瑞憲
秋茄子の紺深々と漬かりけり      英子
オクラ切る俎に星生まれたる      啓子
猫じやらしおいでおいでと揺れながら  瑠美子
姿見に映る心や秋団扇         恵実
枝豆の山崩したる手の五本       あつ子
古本のラック流木カフェの秋      奈央子
稲光逢魔が時の島を裂き        千都子
枝豆に指先遊ぶ話好き         五郎
音もなく山気は肌に涼新た       孝女
秋の空逆転満塁ホームラン       康明
お月見の日取りを決めて夜長かな    はるか
枝豆や角打隅のカウンター       みなみ

2024/9/1