令和7年2月吟行

~観梅と伝統工芸展~

 広島市内で梅を見ようとすれば、ここは外せません。気象台の標本木もここにあります。
 ところが今年は冬の本番が遅かったせいか、開花宣言がないままに2月の終わりを迎えました。
 (後日確認したところ、令和7年の梅の開花は3月2日だったとのこと)
 それでも幾つか香っている枝もあり、楽しめました。
 併設の県立美術館の伝統工芸展も、定番になりつつあります。本物を直接見る機会は、大事にしたいものですね。


 俳句が生まれる瞬間に立ち会うことができるのが「吟行」です。初心者の方には特に、吟行への参加をお勧めしたいと思っています。
 日常を離れてちょっとだけ遠出して詩作に耽る「大人の遠足」に、参加してみませんか。

一年に一度は嗅ぎたい梅の香

淡雪や水面の鯉に届かざり      明恵
ほころんでためらひがちや楊貴妃梅  あつ子
街騒を運ぶ春風縮景園        瑠美子
大名の園に慰霊碑春の雪       晶子
忘れ雪うつとり重き志野茶碗     新治
梅の香やふるる小鳥のふくらめり   裕之
梅の香に吸ひ寄せられしカメラたち  千都子
梅脇役小鳥目当てのカメラマン    みなみ
梅の花周りはビルの浅野邸      五郎
梅の芽の息吹に浸る吾も生命     琴美

2025/2/22