令和4年2月定例句会

兼題「立春」

二十四節気は一年を二十四に分けたもので、立春はその一つ。節分の翌日にあたり、新暦の二月四日ごろ。暦の上ではこの日から春になる。寒気のなかにもかすかな春の兆しが感じられる。
(合本俳句歳時記第四版より)

全国各地でオミクロン株の流行が続き、広島県でも新規感染者が1,000人前後で高止まりしている状況です。
公共施設の利用にも再び制限がかかり、活動場所である公民館が休館になっているため、やむなく、集まっての句会は見送り、「夏雲システム」を利用してのオンライン句会に切り替えることとなりました。

まだまだ名ばかりの春で、雪が積もったり氷が張ったりしていますが、ひとたび晴れて日が差すと、冬の間に凝ったものが解れていくような感覚があります。
道を歩くと、蠟梅や水仙など、甘い香りの花も見られるようになってきました。

寒の戻り具合に注意しながら、体調管理に気を配り、早く元気で皆が揃って集まれることを願います。

広島市安佐南区 八木の梅林(薄紅梅)
広島市安佐南区 八木の梅林(白梅)
句会に出すときの心掛け

主宰の句

弓張の月の震へや春立ちぬ  日差子

主宰特選句

旧正や餡あかあかと炊き上り   新治

春近し指揮者の握り拳かな    啓子

ぼちぼちといふ言の葉や寒見舞  新治

互選高得点句

「の」の字描く茶筅新し春来る  あつ子

梅ふふむ風は地を掃き雲を刷き  あつ子

その他のメンバーの句

滑空の影を池面に冬の鳥     千恵子
持て余す刻の幸せ木の芽時    奈央子
天ぷらに苦味ひとつを蕗の薹   苦楽
目標の歩数達成春立ちぬ     蓮女
寒禽の影追ふ影や夕茜      孝女
大観の旭冴えざえ不二の山    晶子
春立ちぬ初めて髪を切り揃へ   瑞憲
畑打ちの夫の鍬音リズミカル   瑠美子
奥山に秘めごとあるや雪解川   孝子
探し物多く成りたり春霞     はるか
海眺め眺め尽くして牡蠣筏    康明
枝打ちの右手ばつさり空を開く  五郎

2022/2/5