令和4年2月吟行
~上野谷根千に思いを馳せて~
広島ランブル俳句会では、ほぼ毎月吟行を行っています。
吟行とは、外に出かけて行って、句会メンバーと同じ場所、同じ時間を共有し、句を作ることを言います。
歴史ある寺社仏閣や景色の良い公園、自然豊かな山野等の観光地を訪ねることが多いのですが、ときには季節ごとの催事を見学したり、あるいは、ちょっとだけ贅沢な食事をとったりして、日常を離れて、新鮮な気持ちで俳句づくりを楽しんでいます。
俳句の先輩方と行動をともにすることができるので、何を見ているのか、どんな言葉を持ってくるのか、まさに俳句が生まれる瞬間に立ち会うことができます。初心者の方には特に、吟行への参加をお勧めしたいと思っています。
私個人の捉え方なので、例えが適切かどうか分かりませんが、「大人の遠足」みたいな時間とでも言えるでしょうか。
しかしながら、広島は、依然、蔓延防止措置の延長期間中ですので、屋外とはいえ、集まることは避けたいところ。
そこで、東京在住のメンバーから提案いただき、LINE上で写真を送り、その写真をもとに想像を膨らませて、句作するという、オンライン吟行を行うこととしました。
集句、選句にあたっては、もちろん、「夏雲システム」を用います。本当に便利なツールです。
今回訪ね(ていただい)たところは以下のとおり。
・根岸の子規庵
・正岡子規記念球場
・大龍寺
・漱石旧居跡
・慶喜公墓所
・寛永寺
・国際子ども図書館
・奏楽堂
・東京国立博物館
・上野動物園
・上野駅
・アメ横商店街
・台東区役所
・鈴本演芸場
・広小路亭
・不忍池
・清水観音堂
・上野東照宮
(ものすごく贅沢ですね…)

















獺の「おねがい」一途春日差 あつ子
風光り野球児の声子規の声 晶子
芋坂に子規の句碑あり桜餅 苦楽
不忍池に残る鴨あり帰る鴨 瑠美子
台東区根岸二丁目二月尽 新治
一生の道長くあれ桜餅 瑞憲
路地裏に名代の蕎麦屋冴返る 奈央子
沈丁の香り待たるる散歩かな 蓮女
幟旗しまく鈴本演芸場 千惠子
春暁や帝都の路地の動き初め 孝女
ビル群の枯蓮の池上野かな 五郎
まん丸の梅の蕾も赤や白 康明