作品集

Selection

これまでに生まれた名句の数々をご紹介します。

結社誌「ランブル」巻頭句平成21年

一月  秋郊や仏相の石をろがみて      日向佳世
二月  白障子閉ざして湖を仕舞ひけり    木下 祥
三月  たくましき樹形もろとも冬に入る   壬生貞子
四月  白鳥来湖に起伏の戻りけり      古川恵美子
五月  弥陀像の木目も拝すうららかな    木月節子
六月  にはとりの吹かれて跳ぬる涅槃西風  大谷てるみ
七月  佇むや枝垂れ一分の花の内      岩田公子
八月  天使魚水より清き鰭もちて      清水葉子
九月  寝付く子に母の腕あり金魚玉     小松和子
十月  友とゐて友を忘ぜし滝の音      大石泰子
十一月 炎天のごとく赫灼たりし父      笠間てるゑ
十二月 白鷺の白の張りつく秋の川      合屋多久美