作品集

Selection

これまでに生まれた名句の数々をご紹介します。

結社誌「ランブル」巻頭句平成22年

一月  晩秋や川に落ちたる空の色     棒 喜香
二月  一望を白にいろづく湖の冬     木下真澄
三月  ジュラ紀には海なる峠枯木星    窪田光代
四月  新玉やあら煮といへど鯛頭     浅田季祐
五月  あたたかし母を傍へに子規の墓   村松康代
六月  城塁を桂馬上りに猫の恋      後藤明弘
七月  散ることを忘れゐるかに夜の櫻   井上てつこ
八月  をんどりはをんどりなれど羽抜鶏  灰谷悠太
九月  ほととぎす折しも句碑の辺りかな  桑野昌宜
十月  送り火の焔浮沈のさまをなし    渡辺トク
十一月 虫籠の闇の平らに子の寝落つ    森 孝枝
十二月 この橋の下に駅ある秋暑かな    加藤 悟