作品集

Selection

これまでに生まれた名句の数々をご紹介します。

結社誌「ランブル」巻頭句平成26年

一月  団栗の青きを拾ふ賢治の忌    荒木幸子
二月  拝観を閉ざして冬の門といふ   五味利恵子
三月  土に生き土に勤労感謝の日    久和原賢
四月  水底の朽葉明かりや日脚伸ぶ   尾籠宏子
五月  春灯や母とふ灯しどの家にも   北澤益子
六月  落ちてなほ「月照」といふ白椿  山田あつ子
七月  落花いま奥千本を離れたり    灰谷悠太
八月  飛魚の鳥の眼をして飛びにけり  大谷てるみ
九月  緑蔭や背中あはせの受け答へ   濱本千惠子
十月  落し文詠人知らずばかりなり   松本夢渓
十一月 戦国の絵巻さながら大夏野    渡辺春菜
十二月 みのり田や一穂ごとの日の重り  清水葉子